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    27回目の世界記録を達成
    N型i-TOPConセルが25.9%の変換効率を記録
    2024.11.14

     太陽光エネルギー分野におけるイノベーションで世界をリードするトリナ・ソーラーTrina Solar Co., Ltd.(SH:688599)(以下「トリナ・ソーラー」または「同社」)は、N型i-TOPCon両面受光セルが、量産モデルとして初めて25.9%の変換効率を実現したことを発表しました。この記録は、210×182 mm²の量産型TOPCon太陽電池セルにおいて、新たな世界記となります。


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    本成果は、太陽光発電に関連する研究と開発を行っているドイツの研究機関「ISFH CalTeC」によって確認されました。この研究結果により、トリナ・ソーラーは、太陽電池セルの効率および出力に関して27回目の世界記録更新を達成したこととなり、同社の技術力と業界を牽引する立場が再確認されました。

    今回記録を樹立したセルは、トリナ・ソーラーが業界で推進する「210×182 mm²」の黄金比デザインを採用しています。基板となるN型単結晶シリコンは、少数キャリア※1の寿命が長いN型リン添加単結晶シリコンウエハーを使用しています。また、トンネル酸化物パッシベーションコンタクト※2やホウ素ドープエミッタ※3、光トラッピング※4、高精細電極印刷技術※5 といった最先端の技術を融合させることで、非常に高いエネルギー変換効率を実現し、量産仕様のN型i-TOPCon両面受光セルの変換効率25.9%を達成しました。

    同社の副社長である 陳奕峰(チン・エキホウ)博士は、「研究チームの素晴らしい成果を発表できることを嬉しく思います。この記録は、量産仕様 TOPConセルの新記録であり、2017 年からフラウンホーファーISE によって維持されてきた N 型 TOPCon セルの世界記録を更新しました。TOPCon 技術は現在の太陽光発電業界でデファクトスタンダードとなりつつあり、成熟したサプライチェーン、優れた顧客価値、そして低コストを実現する技術です。今回の成果は、TOPCon 技術のさらなる可能性を示しています。」とコメントしています。

    ※1:半導体内で電流を運ぶ役割を持つ電子や正孔(ホール)のうち、少数派となるキャリア(荷電粒子)のことを指します。今回のケースでは「N型シリコン」が使われています。N型シリコンは電子が多く含まれているため、電子が「多数キャリア」、一方で少数しか存在しない「ホール(正孔)」が「少数キャリア」となります。少数キャリアの寿命が長いほど、太陽電池内で生成された電荷が失われにくくなるため、電力の変換効率が向上します。

    ※2:太陽電池の性能を高めるために用いられる特殊な技術。トンネル酸化物は、シリコンの表面に非常に薄い酸化層(酸化シリコン層)を形成し、電子がこの層を通過できるようになります。また、シリコン表面での電気的な欠陥を減らし、エネルギー損失を防ぐ技術であるパッシベーションによってシリコン表面での電荷の損失が抑えられ、より効率的に電流を発生できるようになります。

    ※3:シリコンにホウ素を加える(ドープ)すると、P型の電気的特性が生まれ、特定の方向に電流が流れやすくなります。N型シリコンと組み合わせることで、効率の良い太陽電池セルを構成することができます。このホウ素ドープ層がエミッタとなり、太陽光によって生まれた電子を効率的に電極に運ぶ役割を果たします。

    ※4:シリコンの表面や内部で光を効果的に閉じ込める技術です。光トラッピングにより、光がシリコン内を行き来する時間が増え、効率的に発電できるようになります。これにより、セルの薄型化と高効率化を同時に実現できます。

    ※5:太陽電池の表面に非常に細かく精密な電極を印刷する技術です。電極を細かく、かつ均等に配置することで、セル表面での光の吸収を妨げず、また電気抵抗を低減して効率良く電流を取り出せるようにします。

    ▽ トリナ・ソーラー(SH 証券コード:688599 )について

    トリナ・ソーラーは太陽光発電およびスマートエネルギーのトータルソリューションを提供するグローバルリーダーです。1997年に太陽光発電システムのインテグレーターとして設立されたトリナ・ソーラーは現在太陽光発電製品、太陽光発電システム、スマートエネルギーソリューションの3つの事業を世界170ヶ国以上において展開しています。トリナ・ソーラーは「新しい産業エコシステムを創造し、太陽光発電を中心としたスマートエネルギーソリューションの先駆けになる」という戦略目標を掲げ、電力システム改革を支援し、将来的なゼロカーボン世界の実現を目指しています。

    日本においては、2010年にトリナ・ソーラー・ジャパンを設立してから、国内需要に合わせて最先端のフルライン製品を展開。パートナーの皆様と多数の実績を達成してきました。

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